その日の売買の流れの判断材料の一つに外国証券13社経由の寄付き前注文状況があります。
その注文状況と株価の連動性をみてみました。
外国証券経由ですので、純粋な外国人の注文動向を表しているわけでもなさそうです。よく「黒い目の外国人の注文」など言われるように、日本からの注文もはいっているようです。
直近の4月から7月と1月~3月までをまとめてあります。結果は概ね似たような動向です。
差し引きで1000万株以上と、300万~1000万株未満で分けています
**300万株以上の差し引き、買い越し(売り越し)が対象
**株価は当日騰落で判断(30円以下の値幅は変わらず)
【2007年4月2日~7月20日】
◆300万株~1000万株未満
回数 %
○ 同方向に動く 13 52
× 逆方向に動く 5 20
△ 変わらず 7 28
◆1000万株以上
回数 %
○ 同方向に動く 5 31
× 逆方向に動く 6 38
△ 変わらず 5 31
【2007年1月4日~3月30日】
◆300万株~1000万株未満
回数 %
○ 同方向に動く 16 42
× 逆方向に動く 14 37
△ 変わらず 8 21
◆1000万株以上
回数 %
○ 同方向に動く 8 42
× 逆方向に動く 6 32
△ 変わらず 5 26
結果は基本的まちまちです。
1000万株以上の大きな買い越し(売り越し)だと相場に影響を及ぼしそうですが、結果は、まちまち。直近に限れば逆に動くほうが多くなっています。かえって1000万株を超えないほうが同方向に行く確率が高いです。
今は、寄付き前注文動向は外国証券だけ発表しています。(実際の注文を反映しているのかもわからない世界です。)
もし自分がその証券会社に発注し、朝、その証券会社が今日は買い注文たくさんあるぞと市場に流せば、寄付き値もあがるでしょう。顧客に不利益になります。安く買いたい顧客なら普通おこります。でも続いています。
おそらく、発表することに双方メリットがあるのでしょう。
利用する情報の一つとしてかもしれません。
よく聞く、昼のバスケット取引の観測情報、引けでのバスケット取引観測情報、みな同様に注文顧客の不利益になることですが流れます。
同様に利用価値があるのでしょう。
相場市場に流れる情報で、他にも証券会社のレイティング情報(目標株価・買い推奨・売り推奨等)。その情報の前後の動きを追っかけているのもおもしろいものです。
基本的にレイティング情報には株価は一番よく反応しているようです。利用価値は高いです。
少し以前になりますが、個人の代表銘柄「ソフトバンク」のレイティングを証券会社2社が全く反対のレイティングを出したことがあります。
その時の2社の「先物の手口」は全く逆積み上がっていました。
レイティングが流れるタイミングも一緒でした。面白い現象です。
直近では謀証券会社は「海運」利益確定のタイミングのレポートがでているそうです。はたして?
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